『慟哭は時を越えて』 オーディション風景(2006/7/22)



日々の稽古の中で、いまやすっかりおなじみとなった各キャスト―その役柄。
しかし、オーディションの時は、別の役者に決まる可能性もあったのです。

芝居が完成に近づいてきた今だから面白い、オーディションの風景をご覧ください!
(2006.9.10作成)


【1】トラ←→キイチ編
【2】輝←→星野編
【3】昌子←→制作チーフ編
【4】番外編・碧(あおい)の巻
【5】番外編・マサの巻


【1】トラ←→キイチ編
 (現代の警官) (三郎…久成の従者)

●オーディションを経て、トラは村橋久成の物語を語る現代の警官の役。キイチは、明治時代に生きる村橋久成の従者・三郎役となりました。

↓トラ(右)「じゃあ、村橋久成の話をしよう」
ゆうみ「聞けば分かる?」
トラ「うん」



キイチ(右)「久成様!なんでございましょう?はい、お茶ですね。ただいま!」
そんな2人が、オーディションでは逆転…!
●幻の、トラの三郎??


トラ「久成様!三郎はここで待っております!!」
星野「うむ」
トラ「久成様!お荷物をお持ちいたします!」
星野「う、うむ」
トラ「久成様!」

演出「………トラちゃん、ちょっとびっくりマーク多すぎ」
●キイチが警官をやると??


キイチ「あー、君、ちょっといいかな?」
ゆうみ「うるせえよ!」
キイチ「………なんだとこの野郎?」

演出 「キイチ、交代!」


【2】輝←→星野編
(黒田清隆) (村橋久成)

●語り部として、さまざまな役を変幻自在に演じることとなった輝と、この物語を貫く生き様を見せる村橋久成役となった星野さん(新劇場)。


↑輝「村橋さん、これからはこの黒田にお任せあれ!わっはっは!」

↑星野(中央)「黒田さん、それはけっこうです」
輝(左)「へ?」
すばる(右)「…かっこいいー!」
そんな2人が、オーディションでは逆転…!
●輝が村橋役をやってみたら…


↑キイチ(左)「久成様、三郎めはそこいらを散歩でもして参ります」
輝(右)「うむ…! …で、どっちだっけ?」

演出「おい!」
●星野さんの黒田清隆が見てみたい!


↑輝(右)「村橋です。お呼びと聞いて参りました」
星野(左)「いや、申し訳ない。お願いがありましてな」
すばる(客席)「やっぱりかっこいー!」


【3】しょうこ←→制作チーフ編

●制作チーフとして、オンリー制作メンバーとして、みんなを明るく引っ張るしょうこ。実はオーディションに隠されたドラマが…。



←今回の公演を制作サイドから支える、オンリー制作メンバー3人(役者や技術スタッフなどとかけもちしていないメンバーのこと)。
左から俊介、まゆ、そして制作チーフしょうこ。

そんなしょうこのオーディションは??

   ↓

●語り部として、他のメンバーと一緒にオーディションに参加していたしょうこ。しかし、その中でただ一人落ちてしまったのだ。

←しょうこ(中央)「時は、明治25年…」

演出「はい、次!客に目を見せない役者は駄目だよ!」

しょうこ「………はい!」

他人の前で自分をさらけ出すのが怖い…そんな自分の弱さに立ち向かうため、今回は制作チーフとしてみんなを盛り立て、支えていくと誓ったしょうこ。
オーディション後に流した涙を無駄にはしないぞ!


【4】番外編・碧(あおい)の巻

オーディションに出られないが、役を得たキャストもいる。おなじみ、兵庫県在住の遠方団員・碧である。すでに6月には今回の本番1週間前から休みを入れておく気合の入れように、脚本家も、遠方でも出られる役を用意した。

←本番2週間前にも、土日を使って兵庫からやってきた。緊張の面持ちを見て、碧が安心して兵庫で一人で稽古できるように、と、他の団員が一層気合を入れる。
それでも、碧が立つ舞台は、なんだかきりっと締まるのだ。

次に来るのは一週間後。待ってるよ!!


【5】番外編・マサの巻

遠方でも出演する団員もいれば、札幌にいながら仕事のため、舞台に立つことが叶わない役者陣もいる。
マサは、以前から本番日に休みを取っていた。出る気まんまんでオーディション日に稽古場へ。しかし、その道中で職場から連絡が入り、どうしてもずらせない予定が入ってしまったのだ!
その無念やいかばかりか…。

←オーディション休憩中の会話。

響(右)「あら、マサ!ちょっと〜、本番出れなくなっちゃったんだって〜?」
マサ(左)「びびちゃん!そうなの〜(泣)も〜!」
響「いやー、つらいよねー」
マサ「あ、でも、びびちゃんもそうだよね」
響「そうなのよ、もう、この時期はね、しょうがないんだけど」

しょうがないんだけど、と言いつつ、納得しない面持ちの二人。
だけど、マサは衣裳、響は照明・技術チーフとして、役者や他のスタッフを支えようと動くのです。かつて自分が支えられたように。


本番まで、いよいよあと2週間を切りました!果たしてどんな舞台になるのか?
オーディションのときから悲喜こもごもだったこの『慟哭は時を越えて』がお目見えする日が、刻一刻と近づいてきています。

緊張と、期待と不安とで、稽古場は毎日熱い!どうぞ、本番をご期待ください!!
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