『Junction』 公演写真&ストーリー


北海道のある農家。トラクターでジャガイモを収穫している。親子総出で汗を流している。

「雨にも負けず、風にも負けず…」「国家のため日本民族のため…」

農作業の合間の休憩時間も家族一同和気あいあい―。お互いを思いやるやさしさがあふれている。

影の部隊が黙々と訓練をつんでいる。テロ事件を契機に、一国を動かすある思惑が計画されている。

その農家に都会からホームステイしている梨菜。心に深い傷を負っている。

新入隊員の工藤(左)も教官の厳しい訓練のもと、軍人として個性を失ってゆく―。

そんな梨菜を家族同様に温かく接する人たち。

「日の丸」に敬礼…。訓練が終了し、工藤の目は人間性を失う。

子どもたちも梨菜を思いやり、花を飾る。

特殊任務遂行にあたる組織のエリートたち―。

梨菜は自分を欠陥人間といい、過去にリストカット(自傷行為)したことを告白する。

工藤に出された任務は、テロリストのふりをして自国を爆破するもの…。

梨菜「わたし自律神経失調症なんです!」
母(右)「いやなことはみんなここに置いていきな」

作戦コード019!?しかし上層部の委任状が添付されていない!!

息子孝司は小さいころ、農家だということで同級生からいじめにあった。しかし、家族の温かさでたくましく育つ。

この作戦は教官の独断で行われようとしている。「狂っている…」

収穫も終わろうとしているころ、突然の雨が襲う。作業を急ぐ家族と梨菜。

嶋田(右)「早く中止コードを!あんたも俺も結局あやつり人形なんだ!」

びしょぬれになりながら全員で力を合わせ、収穫したジャガイモに雨よけのシートをかける。

教官「うそだ!―これでもう誰にも止められない!」銃声が響きわたる。

そこに突然ジェット機の爆音。
工藤だ。爆撃ポイントには!?

工藤と梨菜が重なる。
「雨ニモ負ケズ」…
生きることのすばらしさを実感した梨菜と
死ぬために生きる工藤…。

悩みぬき、人間性を取り戻した工藤は自爆する…。

雨があがった秋空にたくさんの赤トンボが舞う。

空に飛び立つ赤トンボ

「トンボ、家に帰るのかな?」
「追っかけてみよ!」

子どもたちを目で追う梨菜の顔に夕日がさす。
どこからか自衛隊機墜落のニュースが流れる…
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