…世界一危険な子供たち…

遺言ネットワーク

第10作 作・演出/橋田志乃舞

教師は、その限界をどこまで引き上げるかが仕事です。
俺は学生の頃、そういう先生に出会って、教師を目指したんです。


上演:1998年10月23日(金)〜25日(日)
会場:ルネッサンスマリアテアトロ
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御案内

 「キレる」というのは「頭に来る」のとは本質的に違うんだ、という話を聞いたことがあります。何もかも切り離して破壊したくなる衝動。親との関係、学校、友人…本来なら、彼・彼女らの傍らにあって、寄り添い、育んでくれるはずのもの全てが、大きなストレスとなって追い詰めて来る。しかも、「社会」という名の集団で。
 まるで突然変異的に子供たちが凶暴化したといわんばかりの大人たちに、子供らは切っ先を向けて息をひそめています。しかしその刃が子供自身に向かった事件も、もはや少なくありません。
 この物語では、パソコン通信好きの少年の思いつきが、日本中を巻き込む事件にまで発展してゆきます。彼は何を求めているのか、救う手段はあるのか、それとも裁かれるべきか…。
 劇団一揆が渾身の力で描きます。
 「遺言ネットワーク」に、あなたもアクセスしませんか?

ごあいさつ

劇団代表 橋田志乃舞

 「遺言ネットワーク〜世界一危険な子供達〜」この舞台を上演するにあたって、
今日までの間、本当にこれをやってもいいか、どう表現したら皆様に真意が伝わるのかを、
それこそ、この舞台のように討論して参りました。
そして「気持ちを伝える」ただそれだけのことが、いかに難しいことか、身をもって知ったところです。
自分達自身が、受けた「教育」見た「教育」というものに、どれだけ感化されてきたか…。
思ったままを言葉にすることを互いにおそれてしまう。
「常識」から外れていると思われたくない。
人間性を否定されたくない。
悲しいことに、そんな考え方が私たちの骨の髄まで染みついていたのです。

 本来、人間というものは、もっと純粋な欲求(理解し合いたい)それを目指し、文明を築いてきたのではなかったか?
教育とは、その能力を助長するためになされてきたのではなかったか?

 言葉で人間同士が率直にわかりあえるその日を願い、この舞台に賭けて参りましたが
、「思い切り人と話し合えない」
そんな重みを持った世代の私達が勇気を奮い立たせて皆様へと語りかけるその瞳に、
何か少しでも感じていただければこんなに嬉しいことはございません。
 本日はお忙しい中、ようこそいらっしゃいました。どうぞごゆっくりご覧下さいませ。

キャスト&スタッフ

●キャスト

桐島/野村昌弘
美和/柴田英梨子
菅原・リポーター/菅生宏明
加藤・ダンサー/橋本真美
加藤・ダンサー/如月未歩
北川/サトウキイチ
望月/山北エリカ
少年/三上文孝
少女/佐々木未来
リポーター・ダンサー/橋場輝
リポーター・ダンサー/紺屋友里
ダンサー/竹田幸平(A.P.O)
ダンサー/剱谷哲也(A.P.O)
教頭/朝田敏之(劇団新劇場)
教頭/乙女俊之介(フリー)

●スタッフ

舞台監督/橋田志乃舞
助舞台監督/菅生宏明、橋場輝
音響効果/三上文孝
衣裳メイク/柴田英梨子、如月未歩
制作/富堂保則、杉本響
協力/石川寛人、森田麻理子、熊一徹、演劇集団なたく、一揆倶楽部
照明/熊倉英記(ステージアンサンブル)
舞台美術/福田恭一(フリー)
音響協力/五ノ井浩(鰍ルりぞんとあーと)、E.P.K.
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