べんきょうぎらいのこどもたちと はたらきすぎのおとなのために
のら犬讃歌
第5作 作/橋田志乃舞上演:1996年7月12日(金)〜14日(日)
会場:こどもの劇場やまびこ座(東区北27条東15丁目)
ごあいさつ
今、こどもたちは、なにがしたいのでしょう。なにがみたいのでしょう。こどもたちの手元には、ワープロや電子手帳やポケットベルなど、おとなとおなじおもちゃがあります。けれど、新作の童話がたくさん発表され、パステル調の美しい絵で飾られている本を、大事に手にしたりもしています。
オウムの事件を知らないこどもはいません。アニメ番組に、テレビ局がオウムのカットを混ぜて放送した騒ぎもありました。そして学校では、住専ごっこが流行ったりしています。
おとなをこどもたちは厳しく見ています。おとなはそれを、理想論と呼びますが、もっとも純粋に「したくない、こわい、たのしく生きたい」と思う気持ちを、誰が止める権利があるのでしょうか。
劇団一揆は、今回、のら犬とこどもの友情を通して、人間の「ほんとう」を探す旅を舞台の上にくりひろげたいと思います。あちらをたてればこちらがたたないといわれる世の中で、これこそは純粋につらぬける「ほんとう」をさがす冒険を、みなさんごいっしょにしてみませんか。
ストーリー
ゆうきくんは学校がだいっきらい。ゆうきくんの友達はたったひとり。いいえいっぴきですね。だってそれはちっちゃなころからいっしょに育った犬、ケンタなのですから。ところがある日、ケンタがいなくなってしまいました。たいへんです。ケンタは、どこに行ってしまったのでしょう。困ったゆうきくんの前に現われたのは、なんと、天使のエンジェル。このエンジェルの仕事は人間を助けることではなく、運命を運命のまますすめること。つまり、ゆうきくんの大事なケンタを殺すことだったのです。とんでもない天使の登場に怒ったゆうきくんはエンジェルの手で犬にされてしまいます。その時からのら犬としての大冒険が始まるのです。
のら犬たちは、人間をにくんでいました。すてられたために、つらい思いをさせられていたからです。人間たちにふくしゅうする手段を、考えているのです。
ケンタはのら犬の世界で、どれいとしてはたらかされていました。
ケンタは、ゆうきくんのもとにかえれるのでしょうか。そしてよわむしでいくじなしだったゆうきくんは、その名のとおり強くなれるのでしょうか?
・・・それは見てのおたのしみ。
公演写真
キャスト&スタッフ
●キャスト木村勝美石川美希子 如月未歩 菅生宏明 丹美幸 野村昌弘 杉本響 橋本真美 MaSa 森田麻理子(劇団湖) 柴田英梨子 |
●スタッフ作・演出 橋田志乃舞演出助手 柴田英梨子 装置 MaSa、サトウキイチ、野村昌弘 小道具 木村勝美、菅生宏明 照明 伊藤勝敏(やまびこ座) 作曲 浜頭瑛嗣 効果 大村恵一郎 衣裳メイク 如月未歩 舞台監督 杉本響 舞台監督助手 吉川明希 制作 伊与田詠子、辻貴裕、富堂保則、広岡誠 |