劇団一揆から中高生に贈る親子劇場
手塚治虫「さよならノーチェス」より
水の砂漠
第4作 作/野村昌弘この乾いて荒れた土地にも 私にはオアシスがあった。
いま甦る51年目の記憶・・・
上演:1996年2月16日(金)
会場:ターミナルプラザことにPATOS
ごあいさつ
「このコンクリートの砂漠で、僕らは、どんな花を咲かすことができるのだろうか?」そんなとめどもないことを、僕は人知れず考えている。…
51年前、僕らと同じ若者たちが、花も咲かせずに逝ってしまった。
何を思い、何を感じていたのかを、今を生きる僕らも知る必要があると、そう思って、この本を書いた。
本当の戦争を、僕らは知らない。本当の砂漠も、サボテンも、知らない。
僕らは、今日まで必死でそれをたぐり寄せようとあがいてきたんだ。
僕らが感じたままを伝えられたらなぁ!
「お母さん、あなたより先に土になってしまうことは、もう、しません。…ただいま!」
主人公の岡崎太郎の声が、不意に聞こえて、僕の声に重なった。
ようしはじめよう。